クラウンメロンの生産者が農産物の国際規格である
の認証を取得しました。
Global G.A.P(グローバルギャップ)とはドイツに本部を置く非営利団体FoodPLUSが運営する、世界中の農・畜・水産物を審査できる食品安全の総合的な適正農業規範(GAP)基準です。食品安全の国際規格となるGFSI(Global Food Safety Initiative)指針文書とのベンチマークを受けた規格の一つとされ、今後、グローバルビジネスを進める上で注目される認証となります。
欧州に拠点を置く多くの小売企業が独自の取引基準や各国の農場認証の他に、GLOBALG.A.P.認証を併用しています。これらの企業へ農産物を輸出する際に、GLOBALG.A.P.認証の取得を求められることがあります。欧州の小売企業はアジア諸国にも進出しており、欧州だけでなくアジア諸国への輸出に際しても認証が求められることがあります。
Global G.A.P.取得の5つのメリット |
1.法令の遵守を再確認できる。 2.第三者により客観的な評価。 3.食品安全、環境配慮、労働安全に対する管理の仕組みを構築できる。 4.認証取得後は、Global G.A.P.データベース上で一般公開されるため、 幅広いビジネスチャンスをつかむ契機となる。 5.GGN番号から認証状況をネット検索できる。そのため、小売業者様に とっても、透明性の高いサプライヤー管理が可能となる。 |
本日、関係者により認証通知を開封しました。
認証通知の開封の様子。静岡朝日TVさんが取材中。
日本ではフルーツで初めての取得とのことです。今回は16名のクラウンメロン生産者が認証をうけました。
厳しい審査基準をクリアした16名です。
生産者番号 | 氏 名 |
19 | 市川 和弘 |
39 | 鈴木 勝之 |
95 | 澤木 勝 |
202 | 石黒 一信 |
224 | 小林 隆志 |
228 | 大場 勝典 |
309 | 岩本 将俊 |
339 | 丹羽 憲一 |
396 | 雪島 望 |
418 | 寺田 知之 |
436 | 中條 文義 |
440 | 佐野 英敏 |
705 | 渥美 邦男 |
727 | 金原 純一郎 |
851 | 太田 雄一 |
875 | 村井 雅義 |
クラウンメロンでは今後も環境や消費者の皆様の健康、安全・安心志向に応えうる農業技術の導入と、農薬・化学肥料の使用を必要最小限にとどめ、より安全・高品質なメロン生産を行うとともに、お客様に信頼される産地として、GLOBAL GAP基準を実践してまいります。
また、この認証取得を契機に海外に向けた輸出の取り組みにも挑戦してまいります。
世界中においしいメロンを!
静岡新聞11月18日朝刊
日本の農業を応援している「株式会社みんなの農業」さんによるクラウンメロンのご紹介動画です。
こちらからご覧いただけます(youtube)→ CROWN MELON -マスクメロンの最高峰
今日ご紹介するアイテムは、メロンが作られている温室です!
アイテムというより、基本ですね・・・。メロンがガラス(アクリル)温室で作られているというのはご存知の方も多いと思いますが、この温室 実はさまざまな工夫が施されています。
では中に入ってみましょう~
クラウンメロンで使用されている温室のほとんどが「スリークォーター型」と呼ばれる温室を使用しています。
スリークォーターとは「4分の3」という意味。厳密に4分の3ではないのですが、日光を最大限に取り込む為に、南向きの方がガラス面積が広くなっています。そしてもうひとつ、メロンの苗を植える台も、後ろ(北側)にいくほど高くなっています。写真のように苗が小さい時にはいいのですが、大きくなってくるとどうしても日陰になる部分が出来てしまいます。日陰になると光合成を妨げるだけではなく、土の乾きも悪くなります。それを少しでも解消するために、後ろ側が高くなっているんですね~。
土の乾きの話をしましたが、メロン栽培の重要なポイントとして「メリハリ」というものが挙げられます。
たっぷり水をあげて良く吸わせ、しっかり土を乾かし根を張らせる。
不経済に感じるかもしれませんが、、、
暖房を焚きメロンに最適な30度位を保ち、ファンを廻し、時には窓を開けしっかり土を乾かす。
ぎゅっと旨味がつまって、さらに美しいネットにするために生産者は色々と工夫をし、メリハリをつけた栽培が出来るように今日も試行錯誤をしています。
次回のアイテムは温室を暖めるアイテムと光合成を高めるアイテムの紹介です!
月に70万~100万近く!?もかかるともいわれる暖房費。
良品メロンを出荷する為に生産者は経費をかけて取り組んでいます。
では次回もお楽しみに~!
あっという間に1月も半分以上が過ぎ、久しぶりの更新となってしまいました。
そもそもなぜこのメロンのおはなしシリーズを書こうと思ったかと申しますと、クラウンメロンの事をもっと皆様に知ってもらいたい!というのがいちばんの理由なのですが、もうひとつ、なぜクラウンメロンはこんなにも高級品なのか?その理由を知ってもらいたいと思ったからなんです。
お客様から「もうちょっと安かったらねぇ・・・」というお声を頂きます。
特にクラウンメロンは贈答用としてお使いいただくことが多いので、高いお金を払っても自分の口には入らないことが多いと思います。
だからこそ、納得して購入していただけたらと思うのです。
納得して購入したものは後悔が少ないような気がします。
贈った先の方が喜んでくださればなおさらですが・・・。
生産者職員共々まだまだですが、常に購入してくださるお客様の気持ちになり、食べてくださる方の笑顔の為に努力して参りますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
次回からはしばらくアイテムを紹介したいと思います。
技術や道具や経費の話になると思いますが、驚いたり勉強になったりすることもあると思いますので、どうぞお付き合いくださいね。
ネットが入りはじめました。
クラウンメロンのシンボルマークともいえる細かくて均一に入った美しい網目模様。
このネット、メロンが成長する過程で、中身(果肉)が大きくなる時に表面の皮(果皮)よりも大きくなろうとして、果皮がひび割れてしまい、そのひび割れをふさごうとしてできたかさぶた(コルク層)がネットになるんです。
このひび、実は出るのにも順番があります。
まずはお尻、そして頭(ヘタの下あたり)そして縦に入ってから横に入ります。
その後、徐々に大きくなりながら細かいひびが入ります。
なぜ順番があるかって??
実は人間の成長と同じなんです。
子供が成長するとき、身長がただ伸びて大人になっていくわけではなくて、身長がよく伸びる時期と体つきが子供から大人になっていく時期とありますよね。
メロンも同じで風船のように膨らむのではなく、縦に伸びるときと横に大きくなるときを繰り返しながら徐々に大きくなっていくようです。
神秘ですよね~。ずーーーっとみていたいくらいです。(事務員なので仕事の合間をぬって撮影、更新しております・・・)
ではズームイン!
ひびの間から出ているピンクの液体。。。
これは樹液です。人間で言うと切り傷が出来た時に、体液が出てかさぶたになるのと同じですね。あまりにも沢山でている場合は拭き取ったりしますが、そのままで大丈夫です。
この可哀そうなひび割れから美しいネットになるまでは、また追ってブログで紹介しますね。
このネットを出すという作業。生産者が最も神経を使う工程でもあります。バシっといきなり太く入ってしまうとかさぶたも修復が大変で、いわゆるキズものになってしまいますし、梅雨の時期や今のように日照時間が短く光合成があまり出来ない時期などは、生産者の長年の経験を生かしテクニックとアイテムを使ってネットを出します。
次回はそのテクニックやアイテムを紹介しまーす。
公開しちゃっていいのかしら?
ではお楽しみに~!
摘果が終わったら玉吊りです。クラウンメロンのシンボルマークともいえる、ピーンとまっすぐに伸びたヘタ(アンテナ)。
美しいTラインにするため、そして成長するメロンの重さに対応するために玉吊りという作業を行ないます。
メロンが徐々に大きくなり重みを増してくると引っ張られてバランスが悪くなるのでその都度調整をします。
それも個々のメロンによって様々。毎日ひとつひとつ観察します。
このひと手間が見た目も美しいクラウンメロンになるんですね。
日々成長するメロン。ネットがどうやって出てくるかご存知ですか?あのネット、人間の身体で例えると”かさぶた”なんですよ!その辺のお話はまた次回に。。。
交配から一週間、こんなに大きくなりました。
1本に3個交配をしたので、それぞれの木に3個づつの小メロンが実っている状態です。
その中からひとつだけを選び出し、その実にすべての栄養分が集中するように、摘果する作業がはじまりました。
ひとつひとつ丁寧に見て選んでいきます。ちょっと爪が当たっただけで、傷になってしまいます。神経を使う作業です。
矢印の先、分かりますか?
このような小メロンは大きくなってからアザや傷になってしまうので、落選組です。
つづいてはこちら
クラウンメロンは中身も美味しく、外観(見た目)の美しさも求められます。首が長すぎると見た目のバランスが悪くなります。
小メロン自体の形状もとても大事。少し縦長のものがいちばん良いとされています。それもバランスの良い縦長。
厳しいです・・・。
摘果が終わりました。次は玉吊りです。 ん?と思われた方、次回をお楽しみに~!
種を蒔いてから約50日、いよいよ交配がはじまりました。
支所内にある研究温室では、ひとつひとつ手作業で交配を行なっていきます。
温室一棟に約200株×1株に3つ交配=600!!!
もちろん一斉に花が咲くわけではないので、3日~4日に分けておこなうのですが、他にも温室は沢山あるので
他の温室の管理もしつつ交配をしていきます。
これが雌花(めばな)です。
子房(しぼう)が膨らんでいますね。
これが雄花(おばな)です。
花弁をとってめしべに交配します。
この交配した雌花がどのように大きくなっていくのか、、、次回をお楽しみに!
種を蒔いてから45日目、定植(鉢で育てた植物を、最終的に 育てる場所に植えかえること
)から17日目です。
メロンの花が咲きました。メロンはウリ科です。
きゅうりやスイカと葉や花が似ていますね。
花が咲き始めると交配(受粉)の準備が始まります。交配するとそのあと50日くらいで収穫となります。
クラウンメロンは1本の木から1個のメロンしか収穫しませんから、交配する花もどれでもいいというわけではありません。
だいたい13番目~15番目くらいに咲いた花に交配をします。それにもきちんとした理由があります。
クラウンメロンでは隔離ベット栽培という栽培床を地面と切り離して限られた土量の中で肥料と水の量をコントロールして栽培しています。
13番目~15番目くらいの場所は茎もぐっと太く水や栄養分を吸収しやすい、メロンにとって最適な場所なのです。
この花が咲いている場所にメロンが実るわけですから、環境を整えてあげなくてはなりません。
メロンがのびのびと成長できるように、葉の向きを整え(葉は30~32枚。葉から光合成をするので、邪魔っ!とむやみやたらに採ってしまったりもしません。)光合成がしやすいように一本一本調整します。葉まで管理してるってすごいですよね。
すべてはたったひとつのメロンの為。
メロン作りには経験と技術と手間が必要とされます。
出荷するときに「娘を嫁にやるような気持ち」とよく生産者は口にしますが、ひとつひとつのメロンに子供を育てるような愛情をいっぱいかけているんでしょうね。
次回はいよいよ交配です。お楽しみに!
ちなみに定植して一週間後がこちら ↓↓ その10日後、こんなに成長します